罪の都はいつの年代の何処の国でしょうか?
わざわざ名を伏せるのですから、その国の名前には意味があるはずです(フロムのいじわるですね)
具体的には、過去シリーズで出てきた国か、誰かと深く繋がりのある国だと考えてしまいます
そして、罪の火や炎というキーワードもダークソウル3のストーリーに大きく関わっている節があり、興味深いものです
巨人ヨームの故郷であり、カタリナのジークバルトとの関係性も気になります
「故郷が流れ着く」について
まず、ダークソウル3の舞台であるロスリックには薪の王たちの故郷が流れ着きます
意味がわかりません
意味はわかりませんが
流れ着くと聞くと、流氷のように海を渡り、余所の大地が流れて来るイメージです
しかし、ロスリックの傍には最初の火の炉が存在することから
「ロードラン大陸の時間が流れて、ロスリックになった」とも考えられます
「名を禁じられた者のソウル
かつて在った強大なソウルの残滓は
長き時を経てもこの地に影響を及ぼしている」
<古き○○のソウルより>
では「故郷」とやらは何処から流れ着いているのでしょうか?
過去しかありません
ロスリックという世界の終わりに残された僅かな文明に「時代が逆流してきた」のがダークソウル3という物語です
長くなりますので、流れ着くの詳細は別の考察で致します
以上から、ロスリックに流れ着く故郷とは、
「この大陸の過去の文明」であると考えていきます
罪の都の生き残り
罪の都のことは、原住民に訊くべきです
といっても罪の都の人々は死体の山となり、殆ど生き残っていません
罪の炎に由来する呪術
離れた敵を炎で包み、焼き払う
巨人ヨームが薪の王となった後
罪の都は炎により滅びた
それは空より生じ、人々だけを焼いたという
<罪の炎より>
おそらく、罪の炎によって多くは焼かれ死んだのだと思われます
[罪の都の生き残りのなかま]
罪の都の侍女たちの短剣
その女たちは愉しみに人を傷つけたという
<侍女の短剣>
異形と化した罪の都の住人
その中にあった異様な武器
彼女たちはある神官の家族であり
その呪いが、罪の火の切欠になったという
だが当人たちは、のうのうと生き続けていた
<エレオノーラ>
イルシールの地下牢、その獄吏たちの仮面 ふくよかな顔つきは、貴人の嗜みである 彼らは、罪の都の数少ない生き残りであり 後に法王サリヴァーンに仕えたという 牢獄の悲鳴が、故郷を祀り慰めるのだろう
<貴人の仮面>
罪の都、その宮廷魔術師たちのローブ
その儀礼的な金刺繍が示唆するように
彼らはまた、神官でもあったという
大賢者「ビッグハット」ローガンの魔術 その継承を主張する魔術師は多いが
罪の都は、その大きな二派のひとつである
<宮廷魔術師のローブ>
どうやら、貴人やそれに仕える者、神官やその家族など、身分や地位の高い者たちが生き残ったようです
罪の都のルーツを辿る
罪の都の住人の一人と思われる、宮廷魔術師エーメン(屋根の人)はローガンのスクロールを持っています
「罪の都の宮廷魔術師たちの秘蔵の書
それは確かに、かの「ビッグハット」の魔術であり
ローガンの後継を名乗った宮廷魔術師たちにも 三分の理ていどはあったようだ 」
<ローガンのスクロール>
「三分の理」という言葉には、盗人の言い分という意味が有るそうです
そしてローガンのスクロールを祭祀場で待つオーベックに渡すと
「これは、かのビックハット
ローガンのスクロールだ
古くヴィンハイムが失った、偉大な魔術」
だと教えてくれます
ヴィンハイムの竜の学院は、無印の時代に存在し、ローガンが所属していた学院です
その竜の学院が失った魔術書を、罪の都の宮廷魔術師が持っています
つまり、ローガンの魔術書はかつて竜の学院から何者かに盗まれたと考えられるのです
盗んだのはもちろん罪の都の宮廷魔術師であるか、その祖先の誰かだと思われます
そして、盗まれた時期が重要なのですが
ヴィンハイムの名が出ないダークソウル2でも、ローガンの生み出した魔術やその亜流の術が登場していました
[ソウルの槍](2のテキスト)
槍状に練り上げられたソウルを放つ魔術
かつて魔術の大家と呼ばれた
某かの魔術師が編み出したものとされるが
そのものの名は伝えられていない
[乱れるソウルの槍]
ソウルの槍を続けざまに放つ魔術
古の魔法をもとに、メルヴィアの魔法院で
改良され、編み出されたもののひとつ
2の魔術テキストを読む限り、2の魔術の多くは、メルヴィアの魔法院から伝わったものであることが窺えます
[静かに眠る竜印の指輪]1
ヴィンハイムの竜の学院において
密かにある裏の魔術師がつける指輪
[静かに眠る竜印の指輪]2
「メルヴィアの魔法院に古くから伝わる指輪
魔法院の遠い始祖にあたる人々は
北の海から流れ着いた罪人であったとも
言われるが、定かではない」
そして、ヴィンハイムの指輪も何故かメルヴィアに伝わっているのです
では、ローガンのスクロールを盗んだのはメルヴィアでしょうか?
おそらく違います。
何故なら、メルヴィアのルーツは北にあるからです
オラフィスの呪われ人
「メルヴィアで魔術の祖と称えられる
魔術師オランフォードは
人には得られぬ叡智を求めて不死廟を訪れ、
ついには人の姿を捨てた
メルヴィアの魔術・呪術は
遥か昔、ドラングレイグの地から
伝えられたとする説がある」
<オランフォードの杖>
「流罪の執行者のソウルから生み出された大曲剣 番人は牢から溢れた人々を
粗末な船に押し込み、遠洋へと送り出した
その多くは、そのまま海に没したが
僅かな生き残りはは南方に流れ着き
かの地に魔術を伝えた」
<弓張り刀>
メルヴィアの北にはドラングレイク大陸があり、そこにはかつてはオラフィスという国が存在していました
「かの国の者たちは、己の貧弱さを知っておったのよ
だからこそ、多くの者がここに送られ、封じられた 呪われ人も、そうでない者も
己を脅かすものは、なにもかも消してしまわねば… そうせずには眠れぬのよ」
<オラフィスのストレイド>
「昔ね、あなたみたいな不死を封じ込めようとした人間がいたわ
全部閉じ込めてしまえば、それで済むとでも思ったのかしらね
大きな牢獄を作って…でも結局、何もかもムダだったんだけど」
<愛しいシャラゴア>
呪われ人は不死人であり、「そうでない者」は魔術師と呪術師のことでしょう
牢で石にされていたストレイドも独自に魔術・呪術を生み出せる程に精通した人物でした
忘れられた罪人
「ストレイドは万の知識を買われ、古き国オラフィスに招かれたが
その優れた力はむしろ畏れられ、愚劣な罠に陥れられた」
<黒衣のフード>
牢から溢れる程に魔術師・呪術師が居たということは、元々オラフィスでは魔術・呪術の研究が盛んだったということでもあります
不死が故郷を追われるはこの世界では常でしょうが、何故魔術師・呪術師までもが不死と同じ扱いを受けているのでしょうか?
今は名も知れぬ城主は、
蔓延る呪いからこの土地を守ろうと
呪いの源と疑ったものを
何もかも閉じ込めていった
城はその全てが牢となり、やがて忘れられた
<牢の鍵>
魔術や呪術が不死人発生の要因と考えられているテキストなどは、シリーズを通してオラフィス以外にはほぼ存在しないはずです
ということは、オラフィスでは魔術・呪術がそれほどに畏れられるだけの「何か」があったということです
それに、関わってくるのが「忘れられた罪人」ではないでしょうか
彼(彼女)は、ダークソウル2において、強大なソウルを持つ四つのボスの一人でした
「その牢獄のずっと奥に
“忘れられた罪人”がいるのよ
はじまりの火を生み出そうとした
バカな罪人がね」
<愛しいシャラゴアの台詞>
罪人の素性は知れませんが、「はじまりの火」を生み出そうとし、一番大きな牢獄(城)に封じられていることから、オラフィスに関係する者であり、大罪人であったことが推測できます
「古の炎の魔女、それが呪術の祖よ
魔女は火の力を手にし
その中から呪術を生み出した
そして魔女はその娘たちを率い
古きものたちに挑んだのよ
嘘かまことか
このストレイドすらも知らぬがの
呪われ人よ、オヌシはどう思うかね?」
ストレイドは何故か呪術の起源についても語ります
無印には「最初の火」を自ら生み出そうとした者たちが居ました
「イザリスの魔女と混沌の七人の娘」です
「イザリスの魔女が混沌に飲まれる前
まだ娘たちが炎の魔女だった頃の杖
呪術はまだ生まれておらず
彼女たちの杖も魔術の触媒であったが
その炎の魔術は完全に失われてしまった」
< イザリスの杖>
魔女たちと同じことが忘れられた罪人によって企てられたのなら「二代目混沌」が生み出された可能性があります
現に、忘れられた罪人の目の中には混沌の苗床によく似た虫が棲んでおり、そしてオラフィスが滅びて尚、エスロイエスには「古き混沌」が封じられ続けています
魔術や呪術から罪人が新たなる混沌を作り上げ、それが暴走し、オラフィスに災厄を為したとすれば
オラフィスはそれらすべてを「呪いや災いの元凶」と考える要因となり得たのではないでしょうか
アーケン
「この地には、かの国以前にも、多くの国が存在しておったらしい
国は栄え、しかしいずれ衰えていく
あたかも火の燃えあがり、消えるが如く
繰り返し繰り返し
しかしの、消えかけた火はやがて蘇るのよ そして再び国が栄える、その姿を変えながら」
<オラフィスのストレイド>
ドラングレイクの地には、かつて
アーケンとヴェインという国が在りました
ヴェインの王子とアーケンの姫は想い合っていましたが
ふたつの国は祖を同じくしながらも、激しく憎しみあっていました
王子と姫は互いを思う気持ちを鐘にして、
お互いに届くよう鳴らしあっていたのです
そして、そんなことはどうでもよいのです
重要なのは、オラフィスとアーケンの関係性です
忘却の牢にある牢屋の鍵
今は名も知れぬ城主は、
蔓延る呪いからこの土地を守ろうと
呪いの源と疑ったものを
何もかも閉じ込めていった
城はその全てが牢となり、やがて忘れられた
<牢の鍵>
ダークソウル2でオラフィスは国の名と牢獄だけしか登場しませんでした
故に、ヴェインが「鉄の古王」に国を乗っ取られたように
オラフィスがアーケンへと変化したように感じられるのですが
実際はオラフィスの方がアーケンより後に建国された国であると考えられます
それは単純に、ゲームをプレイしていてアーケンよりオラフィス由来のアイテムの方がかなり多く手に入るからです
普通に考えて、古い時代のものより新しい時代の国の拾得物は当然多くなります
そして忘れられた罪人が囚われている城を改造した牢獄ですが、これも元はアーケンの城です
オラフィスという国で呪われ人が発生したのなら、自国の砦である城をわざわざ牢獄にする理由がありません
どれだけ呪われ人が発生しようと城を死守して島流しを実行するはずです
なにより魔・呪術師排斥の切っ掛けになったと思われる「混沌を作った罪人」は早期に捕らえられているはずです
国を守る為にまず城を棄てるという選択は普通に考えてありえません
なので、既に滅んでいるアーケンの廃城を牢獄に改修したと考える方が自然です
では、オラフィス国は何処に存在したのか?
アーケンの牢獄は半分水没しています
ということは、ドラングレイクは地殻変動により地形が以前より変化していることになります
「かの国の者たちは、呪いを病の如く恐れておった
それから目を背けるために、この地に閉じ込めたのよ
忌むべきもの、都合の悪いもの、そのようなものは、見なければよい
いかにも貧弱な者の考えそうなことであろう?」
そして恐ろしい呪われ人を近場に閉じ込める訳もありません
オラフィスはアーケン城からある程度離れた場所に存在していたはずです
以上の考察から
ローガンの魔術を盗み
罪人が混沌を生み出し
混沌の炎で壊滅した
オラフィスとは、罪の都であると考えます
ナヴァーラン
無印の時代、呪術師は異端とされ、多くは大沼へと至っていました
それが2の時代になると、魔術と呪術はメルヴィアの魔法院で共に学ばれるようになっています
これはローガンの魔術を盗んだオラフィスが魔術大国として栄え、同時に呪術国家であった為だと思われます
「ストレイドはあらゆる魔術・呪術に精通した異能の魔術師だった」
<漂う火球>
しかし、魔術と呪術を組み合わせれば単純に「炎の魔術」が出来上がるわけでは無いようです
魔術と呪術を同時に扱える者は「異能」であり、魔術と呪術は本来であれば交わらない存在なのかも知れません
しかし無印のイザリスの杖からは
かつて「炎の魔術」が存在し、おそらくそれを元にして混沌が生まれたであろうことが推測できます
「イザリスの魔女たちが用いたという杖
遥か昔、混沌も呪術もまだなかった頃のもの
後に混沌の火を生み出した彼女たちは
魔術師であると同時に祈祷師でもあり
故にこの杖は信仰補正を持っている
闇の魔術の威力が底上げされるだろう 」
<イザリスの杖>
初代混沌を生んだ「魔女たちの信仰」の対象は分かりませんが、どうやら「闇の魔術」が関係しているようです
罪の都の宮廷魔術師も神官という役職に就いていました
彼らも魔術師でありながら、何らかの神を信仰していたということです
そしてダークソウル2には、もうひとり宮廷魔術師なる人物が存在して居ました
ナヴァーランです
「魔術師の異端として伝承に残る
ナヴァーランの秘術
周囲に渦巻く闇の炎を放つ
異端者ナヴァーランは、一族諸共に処刑され、その名は禁じられたものとなった
一説には、彼は禁忌とされる
転生の秘術を追い求めていたという」
<闇の嵐>
魔術師ナヴァーランは幾つかの闇術を独自に編み出し、「闇の炎」を操る術を得たようです
では、ナヴァーランがオラフィス出身者であると考えてみます
「魔術師であり、闇の炎の術を編みだし、禁忌である転生の秘術を求める」
魔術師と呪術師、そして呪われ人を畏れる晩年のオラフィスの価値観では、まさに彼(彼女)は名を禁じられる程の大罪となるのではないでしょうか
「名を禁じられたものを目指すのです
強いソウルを持つ、4つのものに
それが貴方の旅の道標となるでしょう」
<緑衣の巡礼>
つまり
忘れられた罪人はナヴァーランであると考えられます
「男の名はナヴァーランという
だがそれは、本当は誰の名前なのだろうか」
<混沌の魔術師のローブ>
少なくとも、アンディールの館の男の名前が本当にナヴァーランであるのなら、こんなテキストは存在する理由もないはずです
じゃあアンディールの館の男は誰なのか?
という話になりますが、それは別の考察に回します
異端者ナヴァーランは、一族諸共に処刑されたとありますが
罪人の両手のひらには二つの刻印が刻まれています
何故二つあるのかは兎も角、それは不死人であるという印です
「忘れられた罪人の仮面
顔に食い込むような突起が内側についている
拘束具であると共に、拷問のための道具でも
あったようである」
<罪人の仮面>
死ねぬ者を処刑するのなら、それは延々と続く拷問となります
鉄の古王も不死人の処刑に刑吏のチャリオットを造り出し、痛め付けていました
「罪人の塔に囚われていた
忘れられた罪人のソウル
罪人はかつて己の犯した罪の報いによって
自らを罰し続ける責めを負っていた」
<忘れられた罪人のソウル>
どうやら、罪人には自責の念が有ったようです
罪人の罪は、おそらく混沌を生み出したことにあるはずですが
あるいは、その切っ掛けであったかも知れない「転生の秘術」を求めたことにあるのかも知れません
忘れられた罪人をナヴァーランであるとし、炎の魔女たちとの共通点を考えると
「闇の術」が混沌を生み出す条件、あるいは炎と魔術を結び付ける条件と成るのではないでしょうか
そして、かつてはオラフィスも闇の魂を求めて輪の都を襲撃しています
「古く王命により、輪の都を訪れた騎士団の兜
闇の魂を求めた彼らは、だが一敗地に塗れ
巨人の法官の、契約の一部になったという
やがて不帰の騎士団は暗い伝承となり
あるゴーレムのモチーフとなった
そして今は、その名ばかりが残っている」
<虚ろの兜>
無印では、元は小人と思われるマヌスが闇の術の数々を操っていました
呪われ人が蔓延する以前では、オラフィス自体が闇術の研究を求めていたのかも知れません
冷たい頭蓋の器に納められた
罪の都を焼いた火の残滓
「闇」「血」「亡者」 三種の貴石を使った変質強化が可能となる
<罪の種火>
この種火をアンドレイに見せた時の台詞です
「暗すぎる。むしろ深淵に近いものだぜ…」
また、無印の混沌派生武器は人間性の量に応じて火力が高まる性質でした
以上から、混沌は
深淵や人間性、闇の術など、とかく闇に深く関わっていると考えられるのです
以上の考察から
罪の火は混沌
あるいは混沌を生み出した術(因果)そのものであると考えます
罪の炎
「 混沌の呪術は溶岩の業であり それは全ての呪術の祖であるという」
<イザリスの呪術書>
魔女たちは混沌から呪術を作り出しました
魔術師であるストレイドも幾つかの呪術を独自に開発しています
「古の国オラフィスの大魔術師、ストレイドによって生み出された呪術のひとつ
遠く離れた敵を巨大な炎で包み、焼き払う
大魔術師ストレイドは一切の弟子を取らず、
ただただ術の世界に没頭したため
その叡智の多くは失われている」
<炎の槌>
そして、この呪術は3では別の名で存在しています
「罪の炎に由来する呪術
離れた敵を炎で包み、焼き払う
巨人ヨームが薪の王となった後
罪の都は炎により滅びた
それは空より生じ、人々だけを焼いたという」
<罪の炎>
この二つの呪術は名前以外が全く同じ術であることから
ストレイドは罪の炎の中から、この呪術を見出だしたのだと考えられます
この呪術が誕生したとき、忘れられた罪人の生み出した「罪の炎」は既にオラフィスに在ったのです
罪の火と罪の炎の違いは何でしょうか?
おそらく、罪の火から生まれたものが罪の炎だと考えられます
即ち、混沌(罪の火)からデーモンと呪術(罪の炎)が誕生したのです
オラフィスでは混沌の災いそのものであるデーモンが誕生し、都を蹂躙したのだと考えられます
デーモンにはでっぷりしたやつ(老王型)と、しゅっとしたやつ(王子型)がいますが
多分無印の混沌から生まれたものがでっぷりで
罪人の火から生まれたデーモンがしゅっとしたタイプだと思われます
「かつて巨人ヨームが用いた大鉈
大盾と一対で常に先陣にあったというが
ヨームが盾を捨てた後、左の持ち手が追加された
それは独特の叩き潰す剣技を生み
彼の晩年、その凄まじい戦いの語り草になった」
<ヨームの大鉈>
ヨームが戦っていたものは、罪の火より溢れ出たデーモン(王子型)だと思われます
「かつて巨人ヨームが用いた大盾
ヨームは王として一人先陣に立ち 決して揺るがず、その大鉈を振るったという
そして守る者を失い、彼は盾を捨てたのだと」
<ヨームの大盾>
罪の炎のテキストにある「空より生じた人々を焼く炎」とは、デーモンの王子が使ってくる主人公を目掛けて追尾してくるメテオ攻撃などのことだと思われます
そして、溢れるデーモンへの対処が追いつかず
オラフィスの住人は焼かれ死に、ヨームは盾を捨てたのではないでしょうか
「ヨームは古い征服者の末裔であったが
請われて人々の王となり
その重い刃となり、硬い盾となったという」
<巨人ヨームのソウル>
「孤独な巨人は、罪の火を鎮めるため薪の王となった。 彼を王と呼ぶその声に、心がないと知っていても」
<王の薪>
混沌の災いが起こったことにより、ヨームは王になりました
数少ない生き残りが身分の高い者たちであることや、ヨームの座る玉座を見れば
どういった輩が彼を王に据えたのかが分かります
それでも彼は、暴走する混沌を見過ごすことは出来なかったのでしょう
時系列・余談
・かつてオラフィスの宮廷魔術師の誰かが、ローガンのスクロールをメルヴィアの竜の学院から盗んだ
・オラフィスは呪術と魔術の研究が盛んな国であった
・魔術師ストレイドが知識を買われ、オラフィスに招かれる
・忘れられた罪人(ナヴァーラン)が、闇の術より混沌を生み出す
・ストレイドが混沌、あるいはデーモンから呪術「炎の槌」=「罪の炎」を生み出す
・混沌の火が暴走し、デーモンが溢れ、オラフィスは蹂躙される
・オラフィスの貴人や神官たちによって、巨人ヨームが混沌のデーモンを防ぐ役目、王に据えられる
・呪われ人(不死人、魔術師、呪術師)は災いの元凶とされ、古城アーケン周辺を改修した牢獄へと閉じ込められる
・牢獄に入りきらぬ者たちは流刑に処され、南のメルヴィアにたどり着いた魔術師オランフォードたちが魔法院の祖となる
・オラフィスの民はデーモンのメテオに焼かれ死に、それでも戦い続けたヨームも力尽きた
・オラフィスは壊滅した
余談ですが、
2では[忘却の牢]→[罪人の塔]というマップの繋がりでしたが
3でも[イルシールの地下牢]→[罪の都]という繋がりになっており
[牢]→[罪]へというリンクがあります
[罪の都・火・炎]というネーミングも、悪い奴ばっかりのオラフィスと忘れられた罪人の[罪]から来ていると考えられます
しかし、もう少し広義的に捉えると別の人物が見えてきます
それは[罪の女神]です
篝火の考察でイザリスの魔女とベルカが同一人物かもと書きましたが、それです
すべての元凶は混沌を望んだ彼女の野心から始まっており、忘れられた罪人はそれを参考にしてはじまりの火を摸倣したのかも知れません
そして、ナヴァーランが求めた[転生の秘術]を操れると思われる人物が、3に登場しています
生まれ変わりの母、ロザリアです
彼女は長い黒髪の中に白い髪が混ざった髪質をしています
そして、ベルカの自毛で作られたタリスマンがこれです
そうですね
ロザリアもベルカですね
彼女の考察は、また別の機会にします
[罪]はベルカの象徴であり、罪と名の付くものには遠からず彼女との因果が絡んでいるのかもしれません
白王とアルシュナ
「この地には、何もありはしません
「古き混沌」によって、ここは呪われた地となりました
混沌は歪んだ命を生み
あらゆるものを遠ざけていたのです
我が君、白の王が現れるまでは」
<沈黙のアルシュナ>
オラフィスが滅び、巨人ヨームが力尽きた後
白の王が現れ、エス・ロイエスを建国しました
エス・ロイエスを守る命を与えられた
見えぬものの姿が見えるようになる
歴代の巫女らは自らの片目をこれに明け渡し
役目を終えた時に返納したという
<最初の巫女の瞳>
エス・ロイエスの巫女を象った盾
盾は微かな熱をおびており
装備者の能力を向上させる
古い火を鎮めることに
身を捧げた巫女たちはもういない
<器の盾>
「我が君こそは、王たるに相応しきお方
その大いなるソウルによって
王はエス・ロイエスを造り上げ…
混沌の力を封じ込めたのです
しかしそれは、自らのソウルを
混沌に捧げ続けることに他なりませんでした
王はやがて力を失い、そしてその間際に
混沌の中へ身を投じたのです
エス・ロイエスは力を失い、以来この姿のまま…
私は王の志を継ぎ、混沌を封じ続けています
王が戻られるまで、幾年月のちも…
ここには、もう何もありはしないのです
あの、呪われた炎のほかは…」
<沈黙のアルシュナ>
アルシュナはいつしかから白王の傍らにいた闇の子のひとりです
無印主人公は初代混沌の苗床を倒し
2主人公は白王のソウルを解放し
その後の古き混沌はアルシュナが封じ続けました
混沌の炎より生まれ、その炎はもはやない
故にデーモンは滅びゆく種族である
<デーモンのソウル>
3の世界にはどちらの混沌も存在しないことから、その炎は消滅したのだと考えられます
「法王サリヴァーンの持つ右手の剣
罪の火を称する儀式の剣
遥か昔、イルシールのはずれ
その地下に罪の都と消えぬ火を見出したとき
若き魔術師サリヴァーンの心にも
消えぬ野心が灯ったのだろう」
<罪の大剣>
しかし、罪の都がロスリックへと流れ着いた後
混沌を生み出したその術と因果は、継がれていったようです
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