グウィン王家の考察の続きになります
グウィンが火を継いだ後のウーラシールの考察で、カアス×宵闇×マヌス×アルトリウス×ダークレイス×ファランの不死隊などが出てきます
あと、火防女についてのグズグズ考察の一部です
火防女とは何か?
火防女とは、ダークソウルを象徴する存在のひとつであるにも関わらず、その実態は分からないことだらけです
謎な存在です
[無印に登場する火防女たち]
・アストラのアナスタシア
・暗月の女騎士
・混沌の蜘蛛姫
「篝火の化身である」とは書かれていますが
火防女たちは出身や人種ともにバラバラと思われます
だが、だがなあ、姫様は
そんなわしらのために、泣いてくれた…
そして、クラーグ様の言うことも聞かず
病の膿を飲み込んだんだ…
<大沼のエンジー>
生い立ちがあるということは、彼女たちは篝火から誕生した訳ではないのです
火防女とは、自らの信仰や意思、使命によって後天的に成るものであると考えられます
問題なのは、何をもって火防女なのか?ということです
無印の火防女が死ぬと対応する篝火の火が消えてしまいましたが
しかし、それ以外に何があるわけでもなく、少々不便になるだけです
他の篝火が普通に使えますし、篝火毎に火防女が要るわけでもなさそうです
火防女の篝火自体もそれほど特別な感じもありません
無印以降のシリーズでは火防女に対応する篝火という仕組み自体も見られませんでした
また、火防女はシリーズによって役割も違っています
無印ではどの篝火でもレベルアップが可能でしたが、2と3では火防女(緑衣の巡礼)に頼まないと出来なくなっています
2の火防女老婆たちは隠居していたり、3の火防女はなんかホムンクルスっぽかったり、挫折してたりします
なんというか、いろいろ法則性が分かりません
不死人の宝たる鈍い緑ガラスの瓶
篝火でエストを溜め、飲んでHPを回復する
篝火の守り手、火防女と深い関りがあるようで
暗い伝承にはこんな一説がある
火防女の魂から、その緑瓶は生まれる
彼女たちは、生きて篝火を守り
死してなお、その熱を守り続けるのだ
<エスト瓶より>
火防女はエスト瓶にもなるそうです
火防女の謎は、ダークソウル世界観の中核を担っていると見て間違いないでしょう
火防女たちの共通点
自分には火防女の定義は不明なのですが、ある特徴から火防女ではないかと思われる人物がいます
ウーラシールの宵闇です
宵闇が何故火防女なのかと言うと
かつて深淵から戻ったという
ある火防女の魂
彼女は篝火を保ち、また一人の英雄に仕え その暗い穴をすら癒し受け入れたという
故にその魂は穢れてしまった
そして火防女の魂は、また火防女に宿るものだ
<暗い火防女の魂より>
不死人の証にも似た暗い穴
ぽっかりと体に開いている
その暗い穴に底は無く
人間性の闇が徐々に漏れ出し
引き替えに呪いが溜まっていく
それは決して消えぬ呪いの印であるが かつて一人の、深淵から戻った火防女だけが その呪いを癒したという
<暗い穴より>
彼女が深淵から戻ったからです
そして、彼女が仕えた英雄とは
あなたのことは、私の記憶にのみ留めておきます
貴方は、とても先の人。多分それが、一番よいでしょうから
でも…たとえそれで、誰もあなたを歌わずとも
あなたは偉大な英雄です
<エリザベスの台詞より>
なので魂の穢れた火防女とは宵闇であり、一人の英雄は無印主人公のことであると考えます
[火防女たちの共通点]
宵闇には他の火防女たちに見受けられる共通点が幾つかあります
ひとつは盲目であることです
暗い一対の瞳
最初の火防女の瞳であるといわれる
後に全ての火防女が失う光そのもの
それは瞳無き火防女に
見るべきでないものを見せるという
<火防女の瞳>
蜘蛛姫や、2の火防女の老婆たち、3の祭祀場の火防女、そしてカリムのイリーナなど、火防女と盲目であることには何かしら関係性があると思われます
暗月ちゃんは戦うので眼が見えている気がしますが、シースとか盲目ですし、別に盲目だから戦えないということもないのかも知れません
宵闇の乳母のようなものを自称するエリザベスは、無印主人公に対して最初にこんなことを言います
「…貴方、宵闇様の想い人ね
見えぬもの、宵闇様の仰る通りだもの」
この「見えぬもの」をそのままの意味で捉え、宵闇も目が見えないと考えます
「その、そのときのアルトリウス様の…
ご気配というか、そういったものが…
貴方に、とてもよく似ていたように思うのです」
マヌス討伐後の宵闇との会話の中に、気配でアルトリウス(無印主人公)を感じていたというものが有るので
火防女は目が見えぬ故に、別の器官や感覚が優れているとも考えられるのです
二つ目は、不死人であることです
サインから他世界へ霊体として召喚され
召喚されたエリアの主を倒すことができれば
人間性を得ることができる
(召喚は亡者では行えない)
時の流れの淀んだロードランの地で
不死人たちがお互いを助け合うための手段
<白いサインろう石より>
宵闇はサインろう石で主人公の召喚に応じているのですから、不死人であると考えられます
アノール・ロンドの火防女、暗月の女騎士の兜
不死となった彼女は
螺旋底の霊廟で陰の太陽グウィンドリンに見え
暗月の剣となり、また火防の任を受け入れた
この鎧は、そのときに授けられたものである
すなわち暗月の剣として罪人を狩る助けとし
また、火防のおぞましい姿を隠すために
<真鍮の兜より>
篝火とは不死人の骨で燃えるものであり、火防女がその化身であるのなら、やはり彼女たちも不死なのではないでしょうか
「ビックハット?ああ、知ってるぜ
ヴィンハイムでも有名な伝説だからな
なんでも、竜の学院の外戚だったが、不死になったとか
おもしろい爺様だったらしいが…まあ、100年以上も前の話さ
変なことに興味があるんだな?」
例えば、リッケルトにとってローガンは100年以上前の伝説的な人物です
火継ぎとは最初の火の陰りに合わせて不死人が徐々に増えて行き、誰かが火を継ぎ、王となるまでに結構な年月を要していると考えられます
火防女は篝火と関わるからには当然早めにスタンバイして不死人を待っていないといけないので、火防女も長寿でなければ務まらないはずです
あの老婆たちは、かつて火防女と
呼ばれていました
私の役目は、あの方たちのお世話をすることです
母も祖母も、その前もずっと
私たちは、その役目を負ってきたのです
<家政婦のミリベスの台詞より>
不死人に老化現象が有るかは分かりませんが、2の老婆たちも数百年は生きているのではないでしょうか
あるいは
火防女アナスタシアはロートレクに魂を奪われて死んでますが、魂を返してあげることで甦ります
薬指のレオナールが奪い去った
生まれ変わりの母、ロザリアのソウル 残された彼女の体にこれを戻せば
母は再び命を得、動き出すだろう
以前と何も変わることなく
<ロザリアのソウルより>
普通の不死人よりも、この性質はロザリアのそれに近いのかもしれません
そして、だからこそ、これは私に宿ります
彼女も、きっと許してくれるでしょう。
私たちは、火防女なのですから
ごめんなさい
貴女に炎の導きがあらんことを
<3の火防女の台詞より>
火防女の魂は火防女へと受け継がれていくようなので、あるいは魂こそが火防女の本体であり、たとえ肉体が朽ちても宿主を別の火防女へと移しながら生き続けるということなのかもしれません
火の派閥と闇の派閥
私の故郷、ウーラシールは、私の時代でも、既に亡んでいました
だから、やっぱり私は1人で…
<宵闇の台詞より>
彼女の生きた時代では、既にウーラシールは滅びていました
あれは何百年も前、ウーラシールでのことです
<宵闇の台詞より>
グウィンが最初の火を継いでから無印のゲームスタート迄に最低1000年が経過していると考えられるため
時系列的にウーラシール編はその合間の出来事であるはずです
[火の派閥と闇の派閥]
大まかに二極化した派閥はこんなところだと思います
グウィンドリンは暗月の神なのでベルカとも繋がりがあるはずですが
彼自身の願望が太陽であることや、姉の幻影を作り出して主人公にグウィンの後継となるよう促したり
その鍵となる「王の器」を与えていることから、火の派閥に属する神であると考えられます
四騎士もグウィン王の配下ですので、火の派閥に属する者たちであると考えられます
囚われのゴーが彫り続ける古木の人面
彼はこれに感情を僅かずつ移し、悟りに近づいていく
<人面「こんにちは」>
ウーラシールには王家の森庭があることや、王の四騎士である鷹の目ゴーが囚われていることから、アノールロンドの管理する土地であるか、または同盟国と考えられます
霊廟の聖獣、白い有翼獅子のソウル
深淵の広がりに怯えていたようだ
獅子以外にも、色々な動物の特徴を有しており
おそらくは自然な生物でないことが想像できる
それはむしろ、デーモンの性質に近いものだ
<聖獣のソウル>
ウーラシールの裏庭には「霊廟の聖獣」というキメラのような生物が居ます
そして、合成生物の権威と言えばシースです
公爵の書庫塔に作られた牢屋の鍵
かつて貴重な蔵書に溢れていた書庫塔は
シースの狂気と共に牢獄となり
書の価値も介さぬ蛇人がその牢番となった
そして書庫塔の底には
おぞましい実験の落とし子が蠢いているという
<書庫塔牢屋の鍵>
さらに聖獣がデーモンの性質に近いとくれば、魔女お母さんも一枚噛んでいる可能性があります
また、宵闇が囚われていた(あるいは保護されていた)のはクリスタルゴレムの中です
結晶の種火はシースの被造物であり
神の鍛冶たる巨人だけが扱える
<結晶の種火>
こいつは結晶でゴーレムなのですからシースの被造物であることを連想させるには十分です
グウィン王の四騎士の一人
「鷹の目」ゴーの兜
騎士叙勲により授かった名誉の品
彼をただの巨人に貶めんとする者により
名高い「鷹の目」に用意されたはずの覗きは
樹脂により、すべて隙間なく潰されている
<ゴーの兜より>
そして、火の派閥側にいる鷹の目ゴーがこの地に囚われているという事実はつまり
ウーラシールは闇の派閥側が支配の実権を握っていた領土であるということを示しているはずです
割れたペンダント。その片割れ
紐の蔓はウーラシールのものだろうか
ごく古いものであるだろうが
その石からは強い魔力が感じられる
今人が知らず、扱えもせぬその力は
とても強い郷愁、愛慕の類いだ
<割れたペンダントより>
ウーラシール突入の契機となる割れたペンダントをシース領内でクリスタルゴレムが所持していることから考えて
生前のマヌスについての情報をアノールロンド側は把握していた節があります
もしかすると、マヌスが封印されるに至った経緯こそが、グウィンが小人たちを輪の都へ移送させる切っ掛けの出来事であったのかもしれません
[チェスターさん]
ん?貴様は…もしや、私と同じか?
黒い腕に引きずり込まれ、過去にいたった…
<素晴らしいチェスターの台詞より>
チェスターさんは謎の多い人物ですが
割れたペンダントのもう片方は彼が所持していると考えられます
主人公と同じ方法でこの時代にやって来たのなら、そういうことになります
チェスターさんはスナイパークロスを武器としていることやロイドの護符を販売しているなどから、カリム由来の人物であることが伺えます
そういえば、少し前にも来客がありました
あなたと同じ、とっても人臭い、とても先の人
でも…あなたと違い、とても悪い…
おそらく、まだこの時にあるのでしょう
黒いコートと、帽子の男です。注意してくださいね…
<エリザベスの台詞より>
また、主人公の世界に侵入してくる(ダークレイスである)ことから、カアス(小ロンド)との繋がりも有るのかもしれません
うん?話など、特にないなぁ
すまんが、何も知らぬものでなあ…
クックックッ
その口振りと知識から考えて、彼は偶然マヌスの腕に引き込まれた訳ではなく、何らかの目的を持ってウーラシールへと渡ってきたはずです
チェスターさんがカリム由来でウーラシールやマヌスについての事前知識を持ち
割れたペンダントを所持し
過去のウーラシールへの渡りかたを心得ていた人物なのだとすれば
おそらくは、闇の派閥側の未来よりの使者であると思われます
ウーラシール崩壊の理由
深淵など、まさにウーラシールの自業自得
出っ歯の大蛇に謀られ、墓を掘り、古人の躯を辱めるなど
まさに恥知らず、愚者ではないか
<素晴らしきチェスターの台詞より>
友アルトリウスを蝕んだ深淵の闇は
いまやこの国、ウーラシールを飲み込もうとしている
…おそらく、滅びは避けられまい
だが、たとえ、闇の蛇に唆されたとて
彼らは自ら望み、あれを起こし、狂わせたのだ
…滅びは自業というものだよ…
<鷹の目ゴーの台詞より>
つまりこの騒動における発端であり、黒幕はカアスと考えられます
カアスは何故そんなことをしたのでしょうか?
理に反して火を継ぎ、今や消えかけの王グウィンを殺し
そして、四人目の王となり、闇の時代をもたらすのだ
<闇撫のカアスの台詞より>
カアスの目的は闇の王を誕生させ、闇の時代(人の時代)を迎えさせることです
しかし、グウィンが火の炉に扉を設けたことにより、火の時代を創った王たちの強大なソウルを焚べた器を鍵としなければ火の炉に入れなくなりました
グウィンは最初の火の炉での火継ぎに制限を設けたのです
詳しくは他の考察
未来でルドレスに語られる、無印主人公による「太古の火継ぎ」が行われるその前に、カアスにはやるべきことがあったのだと考えられます
それは、闇の王誕生の確率を上げる為、グウィン無き後の火の時代の勢力を削ぐということです
[火の時代と人々]
王グウィンは、闇を恐れた
火の終わりを恐れ、闇の者たる人を恐れ
人の間から生まれるであろう、闇の王を恐れ
世界の理を恐れた
だから奴は、火を継ぎ、自らの息子たちに、人を率い、縛らせた
<闇撫のカアスの台詞より>
ダークソウル世界の人々はグウィンによって火の封を施され、生身の姿を手に入れ、グウィンに列なる神々を崇めています
つまり、世界の大多数の人々は火の時代の存続を求めているということです
…恥ずかしい話だが、願いは、私の使命だ…
…それを、見ず知らずの君に、託したい…
…私の家に、伝わっている…
…不死とは、使命の印である……その印、あらわれし者は
…不死院から…古い王たちの地にいたり…
…目覚ましの鐘を鳴らし、不死の使命を知れ…
<不死院の上級騎士の台詞より>
目覚ましの鐘で起きる蛇はフラムトです
アストラの上級騎士の家系に伝わる使命があるように、白教の主神ロイドの騎士が不死狩りを行っているように
外の世界には、人が火を継ぐための「いいつたえ」や使命が広まっていると考えられます
その火継ぎの巡礼を牛耳るのはグウィンに傾倒した世界蛇であり、このままでは火の時代存続を求める者たちが普通にグウィンの後継となる線が濃厚です
…あるべき人の姿、すなわち我ら亡者の王に
<ロンドールのユリアの台詞より>
対して、世間では忌み嫌われる亡者の姿こそが本来の人であると考えるカリム(裏)やロンドールの信仰がある訳ですが
その信仰の象徴たるベルカ(イザリスの魔女)は混沌に取り込まれ行動不能状態にあると考えられます
つまり、ベルカを失い、火の炉を閉ざされた闇の時代勢力は俄然不利な状況になっている訳です
なので、カアスは自ら実力行使に出たのではないでしょうか
そしてその舞台に選ばれたのがウーラシールだったのです
小人マヌス
ウーラシールはマヌスを墓に葬った過去をもっていると考えられます
もしくは、マヌスが墓に葬られた後にウーラシールが建国されたのかもしれません
割れたペンダント。その片割れ
紐の蔓はウーラシールのものだろうか
ごく古いものであるだろうが
その石からは強い魔力が感じられる
今人が知らず、扱えもせぬその力は
とても強い郷愁、愛慕の類いだ
<割れたペンダントより>
紐の蔓がウーラシールのものであるなら、前者でしょうか
深淵の主マヌスのソウルから生まれた魔術触媒
節くれだった古木の杖
性質は結晶の錫杖に近く、魔術の威力を高めるが
今人の身で用いれば、使用回数が減ってしまう
<マヌスの大杖より>
マヌスとは、おそらく狂った小人であると考えられます
小人でないとしても、それに近しい能力を備えた人です
根拠としては、小人の狂王との類似にあります
白く燃え尽きた骨片
最後に休息した篝火か、祭祀場の篝火に戻る
篝火の薪は不死人の骨であり
その骨は稀に帰還の力を帯びる
骨となって尚、篝火に惹かれるのだ
<帰還の骨片より>
通常の人は不死人になり、死を繰り返して亡者になり、やがて考えられなくなり、動かなくなり、骨になってもそれは死なず、意識を持ち続けるのだと思われます
異形の遺骸が絡みついた十字槍
かつて小人の王たちから狂王が生じ
フィリアノールの騎士、シラがそれを屠った
シラの十字槍は、決して滅びぬ王を繋ぎとめ
彼女はそれを抱いて暗室に閉じ籠ったという
<狂王の磔より>
しかし、人の祖先である小人の狂王は亡者の姿を超えて、さらにその姿を激しく変貌させています
そして、マヌスもかつては人であり、人から化物へと変貌を遂げた者です
両者には、ともに頭にギザギザの角が生えていることから、同じ系統の変貌ではないかと考えられます
よって、マヌスの性質は人よりも小人に近いと考えます
小人の狂王が死ぬことの出来ぬ存在であるならば、マヌスも死んでいたのではなく、墓に封印されていたのではないでしょうか
そして封印を暴いた結果、ウーラシール壊滅を招いたのであれば、暴走した小人の力が如何に危険であるかは明らかです
殺しても死なず、むしろ深淵が広がっていくのですから、封印する以外にどうしようもありません
グウィンが小人を恐れた理由も、この手のつけられない暴走力にあると思われます
[暗い穴と火の封]
不死人の証にも似た暗い穴
ぽっかりと体に開いている
その暗い穴に底は無く
人間性の闇が徐々に漏れ出し
引き替えに呪いが溜まっていく
それは決して消えぬ呪いの印であるが
かつて一人の、深淵から戻った火防女だけが その呪いを癒したという
<暗い穴より>
この暗い穴こそが原初の人である小人が持つものであり、これに火の封印を施したものがダークリングです
この考察ではそういう風に考えます
[暗い穴+火の封=ダークリング]
グウィンは暗い穴を持つ危険な小人の王たちを輪の都へと隔離し、小人の子孫たちを改良して人を生み出しました
これはいわばグウィンが人にかけた呪いでもあります
人は安寧の中で、生かされている
そして偽りの檻を信じ、愛おしむ
例え全てが嘘であろうと
やがてその身に呪いを現す時まで
それは我らに課せられた軛
闇こそが、人の内に宿る真実であるが故に
<アンディールの台詞より>
軛とは、牛などを二頭並べ固定して繋ぐ器具らしいです
アンディールは、生者の姿(偽りの檻)を人と信じるのなら、呪いと共に歩んでいくほかはないということを言っているのだと思います
グウィンの後継として、不死の徴を払うことじゃ
<フラムトの台詞より>
世界の火を継いでください。そうすれば、人の世の夜も終わり、不死の現れもなくなるでしょう
<グヴィネヴィアの台詞より>
フラムトやグヴィネヴィアの幻影の発言から考えて、主人公がグウィンの後継として最初の火を継ぐことにより、世界から不死人は現れなくなる(不死の徴を払う)のだと考えられます
アルトリウス狩り
亡者の国ロンドール独特の業
世界蛇の遺産であるともいわれている
おぞましい吸精を行い、
なお、吸精は人にしか行えない
<ダークハンドより>
カアスは小ロンドにて、赤い瞳のオーブとダークハンドを配りながら、闇の眷属であるダークレイスたちを生み出しました
小ロンドの四人の公王に仕えた騎士たちの剣
肉厚で幅の広い刃は、独特の剣技を生んだ
四人の公王が闇に堕ちて後
騎士たちは闇の眷属ダークレイスとなり
その剣もまたダークソードと呼ばれている
<ダークソードより>
それを束ねたのが四人の公王たちです
ですが
奴らは、だめだった
真実の価値を知らず、ただ力に慢心した
…貴公には、期待しておるぞ
<闇撫でのカアスの台詞より>
カアスのこの発言は、四人の公王たちを指していると思われます
力に溺れるだけのような者たちでは、カアスの求める闇の王は務まらぬということです
だからこそ、カアスは主人公が四人目の王と成ることを望んでいたのでしょう
[アルトリウスについて]
かつて騎士アルトリウスが
深淵の魔物と契約した証の指輪
アルトリウスと同じように
装備者は深淵を歩けるようになる
<アルトリウスの契約より>
はるか昔、騎士アルトリウスだけが、深淵を歩いたという
<イングウァードの台詞より>
「深淵の魔物」が何者を指すのかは不明ですが、それと契約を結んでいることから、生前のアルトリウスは小ロンドなどで闇の眷属と戦うために、深淵渡りの力を獲たのではないでしょうか
「深淵歩き」の騎士アルトリウスの墓守
灰色の大狼シフのソウルから生まれた大剣
アルトリウスはダークレイスの狩人であり
その剣もまた闇の眷属に大きな威力を発揮する
<アルトリウスの大剣より>
つまり、アルトリウスはダークレイスや闇の時代を目論む者たちにとっての天敵であったと考えられます
狼血を分けた監視者たちのソウルは
また狼血の主のソウルでもある
<狼血の主のソウルより>
ファランの狼血の主
深淵の闇に汚れた騎士の大剣
狼の騎士は、最初の深淵の監視者であり
その剣もまた闇の眷属に大きな威力を発揮する
<狼騎士の大剣>
血を分け誓った深淵の監視者たちの
王の資格は、その狼血にこそあった
<王の薪より>
「狼血の主」がアルトリウスであると解釈すれば、彼にこそ王としての資質が合ったようです
もしかすると、グウィンが本当に火継ぎを継承したかった相手とは、アルトリウスだったのかも知れません
アルトリウスの血やソウルに薪の王としての資格があるなら、グウィンは部下である彼に神々のソウルを集めさせ、火を継がせることで確実に火の時代を継承することができるからです
そして、その後の火継ぎは例によって火の炉を閉ざし、窯を使って人に行わせます
(窯では時代の改変は行えない)
もし、グウィンにそういう算段があったのだとしたら
カアスがマヌスを封印から解き放ったのは、火の派閥の最重要人物であるアルトリウスを無き者にするという
闇の派閥の対抗策だったのではないでしょうか
アノール・ロンドの領内あるいは同盟国にて、強大な人の化物(マヌス)が暴れている
↓
誰かが退治しなければならない
↓
ならば当然、闇の眷族狩りのエキスパートであるアルトリウスが差し向けられる
という流れです
これを見越してカアスはウーラシール人をけしかけたのだと考えられます
陰の太陽グウィンドリンは
アノール・ロンドに残った古い神の一人であり
その信者もごく少ない
<暗月の司祭の指輪より>
グウィンドリンは表に出ない神であり、信者も少ないとあります
であれば、グウィンもベルカ(王妃)も居ないアノールロンドでは、公爵の地位を持つシースが直接四騎士の指揮を執ることも不可能ではなかったのかもしれません
ウーラシールは今、古い人の化け物が生んだ
深淵に飲まれようとしています
騎士アルトリウスが、これを留めに向かいましたが
英雄とて、所詮は闇を持たぬ身
いずれは深淵に飲まれ、闇に食われてしまうでしょう
…もう、深淵を留めることは、できないのかもしれません
<エリザベスの台詞より>
そして、やはりカアスの目論みは達成され、アルトリウスはマヌスに狂わされ
その後 無印主人公の手によって討たれました
また、エリザベスは「深淵を留める」と発言しているので、一度発生した深淵とは消滅不可能であり留める他ないのかもしれません
[アルトリウスのソウルが不死隊に渡った経緯の予想]
…私は、その男の友だった
だから、その魂を、しっかりと弔いたい
どうだろう?それを譲ってはくれないだろうか?
<王の刃キアランの台詞より>
アルトリウス討伐後、同じく四騎士の一人である王の刃キアランが彼の墓を建て、主人公に対し弔いの為にアルトリウスのソウルを渡してくれないか頼んできます
無印主人公はこれに応じました
3でこの狼血のソウルが受け継がれていることから、おそらくソウルはキアランから大狼シフへと託されました
そしてさらに、シフの子孫か同胞である狼たちに代々継承されていったのだと思われます
闇で黒く染まっていたはずの狼血の主(アルトリウス)のソウルが白くなっているのは、狼たちがその身を持って清めていたからではないでしょうか
[主無き抗争の決着]
これは、せめてもの礼だ。…もはや私には、不用なものだ
アルトリウスのソウルと引きかえに、キアランは自らの暗殺道具を主人公に譲ってくれます
そもそも、何故キアランがあのタイミングでウーラシールに来たのかを考えると、マヌス討伐に失敗し狂ったアルトリウスを葬るためだったのかもしれません
それは彼女の意志であるか、公爵の命令であったのか、あるいはその両方だったのかもしれません
アルトリウスが死に
鷹の目ゴーは囚われ
王の刃キアランが武器を捨てる
以上のことから、事実上グウィン王の四騎士制度はこの時をもって崩壊していますので、グウィン無き後のアノールロンド派閥争いは闇の派閥陣営に軍配が上がったのだと考えられます
アノール・ロンドを守る銀騎士たちの兜
グウィン王が火継ぎに旅立ったとき
彼の騎士たちは二つに別れた
銀騎士は、棄てられた王都に残り
幻の女神に仕えた者たちである
<銀騎士の兜より>
アノールロンドはグウィンが火継ぎに旅立った時点で既に棄てられていますが
これは、王も王妃も、グウィンドリンを除く子供たちも城を去っているためだと思われます
そしてアルトリウス無き後、グウィンの後継は不死の英雄に託す他なく、銀騎士もオーンスタインもそのための試練として城に残っていたのだと考えられます
[神の僕たちについて]
同族の骨を削り出したデーモンの武器
痩せた蝙蝠羽のレッサーデーモンが使用していた
混沌のデーモンでありながら
アノール・ロンドに住まう彼らの武器は
他のデーモンと違い、雷の力を帯びている
<デーモンの槍より>
アノールロンドにはレッサーデーモンがいますが、彼らは巨人兵とも銀騎士とも敵対している様子がないので、任務に忠実な神族側の僕であると考えられます
不死の巡礼中の主人公をアノールロンドへ運んでくれますし、雷の力を得ていることからグウィンに与しているか、あるいは派閥争いには関しない中立の立場で自分の仕事をこなしているのではないでしょうか
古く大王グウィンの勅使が用いた小環旗
輪の岩壁を臨み掲げれば、運び手がやってくる
<勅使の小環旗より>
相当古くから存在していると思われる輪の都でも彼らは運び手をやってくれていますので、レッサーデーモンは混沌の暴走前に生まれたデーモン種であると考えられます
聖獣のソウルのテキストから考えても、デーモンとはただ無尽蔵に生まれる化物というより、元々意図して造られた知的生命体である可能性が高いのではないでしょうか
また、小ロンドの門の前に巣くっている青竜も、竜の弱点である雷を吐きだすことや、門の封印を守っているようにも見えることから、神族に与する造られた竜なのかもしれません
篝火の化身
以前、篝火は3つの能力を有するといった考察をしました
・時空間(エリア)と、自らに火を灯した不死人を共に繋ぎ留める能力(楔)
・篝火同士が互いを認識し、不死人に時空間を渡らせる能力(転送)
・篝火に火を灯した不死人の状態を観測し記憶する能力(セーブ)
・篝火は多次元世界に同時に存在しており、それぞれの世界の主を同時に観測している(共闘・侵入)
ダークソウルという物語は、不死人の主人公が篝火に囚われながら篝火を渡っていくので、大体こんな感じかなと思います
この考察もこの流れで考えます
詳しくは篝火の考察
[時をかけるマヌス]
主人公が過去のウーラシールへ至った経緯は、マヌスが欲したペンダントを持っていたからです
ですが、ペンダントという目標物があったとはいえ、マヌスはどうやって時間の壁を超えたのでしょうか?
ウーラシールと狭間の森は同じ場所に存在する土地であり、存在した時間だけがズレています
篝火が時空間を留めているロードランに置いてでも、同じ場所に存在しなければならない二つは本当なら交わりません
篝火と篝火という点を線で結べば、時空間転送は可能です
しかし、それには一度その場に赴いて主人公自らが篝火に火を灯す(囚われる)必要があります
結局、不死人や小人自らに時空間を超える能力がない限りは同一空間で時間を超える手立ては無いはずです
つまり異なる時空間の篝火に対して主人公とマヌスは観測される切っ掛けそのものがないので、本来なら転送不可能なのです
ですが、その切っ掛けはおそらくありました
それは、主人公とマヌスのある人物との接触です
主人公がウーラシールへ渡る条件のひとつに、クリスタルゴーレムから宵闇を救出していることが挙げられます
そしてマヌスは宵闇を拐い、自らに取り込んでいます
つまり、両者は宵闇と出会い、そして観測されていることになります
宵闇が火防女であり、篝火の化身であるのなら、マヌスと主人公を繋いだ接点は彼女なのではないでしょうか
盲目の観測者
マヌスと主人公が「篝火の化身である火防女」である宵闇に観測されたことが、狭間の森とウーラシールを繋ぐ切っ掛けとなった
のだと考えます
私はウーラシールの宵闇
貴方とは違う時代、とても古い時代の人間なのです
…ここに長く留まることはできません
宵闇は主人公にゴレムから救出されたことで、狭間の森の時空間に一時だけ存在し、そして主人公と出会いました
マヌスはその宵闇を自らに取り込むことで、宵闇の観測した狭間の森に干渉し、主人公を転送させるとが出来たのだと考えます
つまり、篝火の持つ楔能力と転送能力が宵闇にも同様に備わっているという解釈です
篝火の化身である火防女とは、篝火と同じことが出来るのかもしれません
たとえば、無印では篝火がやってくれていたレベルアップを以降のシリーズでは火防女がやってくれたりします
また、主人公がウーラシールに特に制限無く居られるのに対し、宵闇が狭間の森に長く留まれなかったのも、彼女がウーラシールという時空間の楔であるからと考えることが出来ます
火継ぎの祭祀場の火防女、灰色の聖女の魂
アノールロンドの火防女、暗月の女騎士の魂
クラーグの住処の火防女、混沌の娘の魂
いつかどこかにいた火防女の魂×4
<各火防女の魂の一文より>
名も知れぬ火防女の魂は同一テキストですが、アイテム欄では一人毎に区別されていますので、篝火と同じように火防女たちもそれぞれ担当するエリアが決まっていたのだと考えられます
彼女は篝火を保ち、また一人の英雄に仕え その暗い穴をすら癒し受け入れたという
火防女が篝火を保つ存在なのであれば
エリア全体の篝火たちの代表が火防女であるという可能性もあるのかもしれません
また、小ロンド遺跡には何故か篝火が1つもありませんでした
にもかかわらず、 篝火の化身である火防女が存在していました
これは小ロンドの時空間が篝火に支配されぬ外の世界と同じ時間の流れにあることを示しているのか
もしくは、小ロンドの火防女が篝火に替わって小ロンドの時空間を繋ぎ止めていたのかもしれません
もはや役目を終えた篝火の名残
篝火と共にあった螺旋剣の破片
篝火はお互い分かち難く繋がっており
たとえ役目を終えた破片であっても
その繋がりはずっと残るのだろう
[螺旋剣の欠片より]
そして、篝火はお互いに繋がっているものなので
火防女同士もまた、お互いを認識し、結び付いていると考えられます
そして、だからこそ、これは私に宿ります
彼女も、きっと許してくれるでしょう。
また、火防女の魂は残り、受け継がれていくことから、それを受け継いだ火防女は記憶や能力、役目を継承していくのだと考えられます
[片道の転送について]
火防女が不在だと篝火の火は消えているので転送や観測は行えないが、篝火自体は残るので時空間の楔としての機能は残っているはずです
なので、火防女同士がお互いの居場所を認識していることで、火防女が不在でもその場所に送り届けることだけは可能になるのではないでしょうか
当然 火防女が留守の篝火では主人公を認識する人が居ないので,主人公を送ることが出来なくなるのだと考えられます
宅急便です
[宵闇が観測者となった理由]
私はずっと永い間、あのクリスタルゴレムに囚われていました
あれと共に、故郷を離れ、世界の歪をさまよっていたのです
宵闇が異なる時代と主人公のことを観測出来たのは、クリスタルゴレムに囚われ、時空間を渡ったからだと考えられます
つまりクリスタルゴレムは捕らえた者の時間を拘束する的な能力を持っていると考えられます
もちろんこれは偶然などではなく
クリスタルゴレムの創造主と思われるシースの研究成果であり、同時に実験でもあったのではないかと考えられます
[ウーラシール騒動時系列]
カアスの謀略でマヌスの封印が解かれる
マヌスが宵闇に取り憑く
マヌスが主人公を引寄せる
主人公がアルトリウスとマヌスを倒す
主人公がマヌスから宵闇を救出
宵闇がクリスタルゴレムに囚われる
主人公がクリスタルゴレムから宵闇を救出
このウーラシールの騒動は、一見すると偶然の積み重ねで起こっているように感じますが、当然そんなはずもありません
何故なら、最初の切っ掛けが蛇の陰謀から始まっていること
そして宵闇的にはクリスタルゴレムからの救出が時系列の最後であり、主人公的には最初の切っ掛けになっているからです
結果から考えて、マヌスを倒す人物と宵闇をゴレムから救出する人物が同じでなくてはこの騒動は完結しません
そして、ウーラシールの時代に野良クリスタルゴレムは見当たりませんでしたので、偶然宵闇がこれに捕まったとは考え難いです
つまり、マヌス討伐後に誰かがクリスタルゴレムを野に放ち、確実に宵闇を確保しなければいけなかったのです
それを成したのは、当然クリスタルゴレムの創造者であるシースです
公爵の書庫の入口に割れたペンダントを持たせてわざとらしくゴレムを配置したのももちろんシースです
マヌスの解放から宵闇が囚われたことまでも含めて、すべてはカアス派閥の陰謀によって仕組まれた因果だったのです
陰謀録ですので
暗い穴を穿つ者たち
かつて深淵から戻ったという
ある火防女の魂
彼女は篝火を保ち、また一人の英雄に仕え その暗い穴をすら癒し受け入れたという
宵闇が火防女であり、主人公がそれを救った英雄であるとしたら、暗い穴はいつ主人公に空いたのでしょうか
おそらくマヌスのせいですが
ですが、その前にダークレイスの話をします
カアスと公王、ダークレイスたちの根城である小ロンドは、イングウァードたち封印者によって街ごと沈められました
闇に堕ちた四人の公王の封印たる
小ロンドの封印を開くための鍵
四人の公王とダークレイスを封じるため
封印者たちは、民人諸共、街を水底に沈めた
かくて小ロンドの豊かな文化は失われ
民草は死して呪われた亡霊となった
<封印の鍵より>
小ロンドの封印を解くと露わになる、あの凄惨な、夥しい死体の山は小ロンドの民です
この小ロンドは、ただダークレイスを封じるために、滅びた
心するのじゃぞ
ダークレイスは、人と、ソウルで生きる全ての敵じゃ
もう二度と、この世に放ってはならんのじゃと…
<イングウァードの台詞より>
なぜ四人の公王とダークレイスを封じるためだけに、民までが犠牲とならなければいけなかったのでしょうか?
カアスに唆された、ダークレイスたちの業
闇のソウルにより人間性を奪う吸精の業をなし
また特殊な盾ともなる
偉大なる古の者ともなれば、人間性溢れる聖人とて
一度にすべてを奪い取ることができるだろう
<ダークハンドより>
おそらくその原因は、カアスの配るダークハンドにあると考えます
四人の小王も、昔はただの…弱い人じゃった
だが、あるとき、闇の蛇が彼らの隙につけこみ
生命喰いの力を与え
彼らを、悪にしてしまったのじゃ
<イングウァードの台詞より>
なぜかというと吸精の業(生命喰いの業)とは、おそらく人に暗い穴を空けます
不死人の証にも似た暗い穴
ぽっかりと体に開いている
その暗い穴に底は無く
人間性の闇が徐々に漏れ出し
引き替えに呪いが溜まっていく
それは決して消えぬ呪いの印である
<暗い穴より>
通常の不死人は、グウィンが人に施した火の封により、暗い穴から人間性が漏れ出なくなっていると考えられます
これがダークリング(不死の徴)です
しかし、闇の穴を穿たれた者は、その穴から人間性の闇を垂れ流すことになります
つまり、ダークハンドの吸精は人に暗い穴を穿ち、そこから人間性を吸いだしていると考えられます
私は、貴方の本当の力を、引き出すことができるでしょう
ロンドールの巡礼は知っています
ダークリングを刻む者は、誰しも力を秘めているのですよ…
<ロンドールのヨエルの台詞より>
ロンドールは小ロンドの流れを組む国であり、巡礼者ヨエルは3主人公に暗い穴を空けることができます
その結果、3主人公は身体にダークリングと暗い穴を同時に所持することになります
それはつまり、身体のどこかに二つめの穴を空けられることにより、火の封は役に立たなくなるということです
そして、ヨエルに暗い穴を空けられることにより主人公のソウルレベルは上がります
これは、ヨエルに穿たれた暗い穴から力を与えられていたか、もしくは吸いとっていたとも考えられます
このヨエルの施しとダークハンドの吸精は同じような理屈なのではないでしょうか?
つまり、暗い穴を通して力や呪いを相手から奪ったり、与えたりできるということです
…貴公、既に王なのだろう?
暗い穴を穿たれた、我ら亡者の王だ
<ロンドールのユリアの台詞より>
暗い穴を得ることは、闇の王の条件の一つになっています
貴公が望むのならば、我が力をも授けよう
闇の王の力、生命喰いの力だ
その力で、不死として人であり続け
貴公ら人にはめられた、神の枷をはずすがよい
<闇撫のカアスの台詞より>
そして、「神の枷」にはおそらく幾つか種類があるのですが、カアスの言う枷とは、グウィンが人にはめた「火の封」であると考えます
フラムト「不死の徴を払え」=火を継いで人々に生者の姿を取り戻せ!
カアス「神の枷をはずせ」=火の封を無力化して亡者であることを誇れ!
という解釈です
[火の封を外された人々]
人に暗い穴を穿てば、人間性の闇が溢れます
そして、人間性を暴走させた結果が深淵の主マヌスなのですから
深淵とは人間性の闇に由来するものであると考えられます
人間性の闇が溢れ続ければ、いずれは深淵になるということです
そして、小ロンドの暗い水底のさらに底には深淵が満ちています
これはおそらく、小ロンドの民から溢れた深淵(人間性の闇)だったのではないでしょうか
つまり、小ロンドの民が犠牲になったのは、おそらく手遅れと見なされたからです
吸精は大したダメージもなく、人から人間性だけを奪い取ります
もし小ロンドの民草が、騎士であったダークレイスたちの手にかかり、吸精を行われていたなら
暗い穴を持つ者は、やがてマヌスや狂王のように人の姿を棄てて化物へと変貌し、他者を巻き込みながら人間性の闇を垂れ流して深淵を広げる可能性があるということです
闇の眷属ダークレイスたちは
アルトリウスで勝てない一国を滅ぼす化物を
殺すことが出来ないからシラが封印し続けるしかない化物を
そして、留める事しかできない深淵を
無尽蔵に生み出す可能性があるということです
それは、火の側に立つ者たちにとっては脅威以外の何ものでもありません
これが小ロンドの民が犠牲となった理由であり、ダークレイスが脅威である理由だと考えます
なお、小ロンドを封印するという非情な決定には、アルトリウスが倒れたことも大きく影響しているはずです
アルトリウスは火の側の人々だけでなく、ギリギリの所で小ロンドの民をも護っていたのではないでしょうか
暗い穴がもたらす影響
…貴公、もし友と同じように闇を留めんとするのであれば
深淵の主、マヌスに挑むがよい
…闇はマヌスより生じている
…この国は滅びるとて
それ以上の破滅は、あるいは避けられるだろう
…しかし、いずれ火は消え、暗闇だけが残る
いかな英雄とて、留めることはできん…
<鷹の目ゴーの台詞より>
深淵の主マヌスの闇に飲まれ
人間性を暴走させたウーラシール民の頭部
大きく肥大し、ギザギザとささくれており
その間に無数の赤い眼球状の瘤があり
脳の房が大小幾つも飛び出している
これは特に魔術師であったろう者のもので
それ故か、僅かだが魔術の力も秘めている
<肥大した魔術師の頭部より>
ウーラシールの民や魔術師も人の姿を捨てつつありました
ウーラシールにはまともな市民が一人も残って居なかったことから、マヌスとの接触ではなく、彼から溢れ出た深淵に触れるだけで身体に闇の穴が空くのかも知れません
今人が知らず、扱えもせぬその力~
今人の身で用いれば~
など、マヌスは人知を超えた力を持っていたと思われるので、これもその能力の一端(暴走)であると考えられます
しかし、この影響を何故か受けていないのが、主人公と宵闇です
共にマヌスに直に触れられているにも関わらず、狂うこともなく人の姿を保っています
宵闇が火防女であると考える一番の理由はここにあります
火防女たちの共通点の三つめは、他者の人間性を受け入れられることです
英雄とて、所詮は闇を持たぬ身
いずれは深淵に飲まれ、闇に食われてしまうでしょう
<エリザベスの台詞より>
神族であるアルトリウスが闇への耐性を持たず狂ったのであれば
主人公は人なので闇に対しての耐性があるのだと考えられます
そして、マヌスとは暴走した人間性の権化ですので
その憑代となる火防女を求めたことは必然だったのかもしれません
私は弱く、だからきっと、火防女にはなれませんでした
<イリーナの台詞より>
闇を受け入れることは、火防女の素養のひとつであると考えられます
強く、懐かしむ感情…
戻らない幸福と、その思い出の品…それを求める思い…
あれは、もしかしたら、深淵の化け物のものでしょうか…
あのような感情を抱くものを
化け物と呼んでいいのでしょうか…
<宵闇救出後の台詞より>
宵闇は暴走したマヌスの人間性をも受け入れていたのではないでしょうか
…貴方、宵闇様の想い人(救い人)ね
そして、主人公が狂わなかったのは、主人公を想う宵闇が癒してくれていたからなのではないでしょうか
私も神の末、公爵の娘、シラ。
神の誇り、火の矜持、闇への恐れ、すべて私の中にあります
<シラの台詞より>
シラは神族の末裔であり、あるいはシースの娘でもあると考えられますが、ガブガブと不死の宝であるエストを飲んでいます
彼女も狂王を屠ったのなら、その際に身体に暗い穴を空けられた可能性があります
しかし、シラも長い時を狂王と共に過ごしても狂っていないことから、闇を受け入れる素養を持つ火防女であるのかも知れません
それは、神や竜の血族であっても不死となりえるということなのかもしれません
深淵の監視者とは
「…ファランの不死隊は、不死人の旅団
狼の血に誓い、深淵を監視し、その兆しがあれば一国ですら葬り去る…そんな連中さ」
<脱走者ホークウッドの台詞より>
そして後に、アルトリウスの使命はファランの不死隊へと受け継がれました
ファランの不死隊、深淵の監視者の装束
彼らは狼の血を分け誓った不死の戦士であり
闇に深淵の兆しを探り、異形と戦い続けた
特にその尖った鉄兜は、不死隊の象徴であり
不吉な前触れとして衆人に忌避されたという
<不死隊の兜より>
つまり深淵の監視者とは、ダークレイスとその犠牲者狩り集団であると考えられます
ファランの不死隊に与えられた指輪
深淵の監視者として化け物を狩る彼らには
尋常を超えた剣技こそが必要であった
狼の血がそれを与え、この指輪がそれを支えたのだ
<ファランの指輪より>
ファランの幽鬼たちが用いた大型の曲剣
深淵に飲まれた戦士を狩るための
彼らの剣技は、だが対人の色が濃い
恐らくは、それがまだ人である内に
狩りは行われたのだろう
<幽鬼のサーベルより>
人が亡者の姿を超えて異形となるのも、マヌスや狂王と共通しています
深淵の闇に汚れた騎士の兜
群青の房は決して乾かず、濡れそぼっている
かつて騎士は終に倒れ、使命と狼血を残した
それはファランの不死隊のはじまりであり
監視者たちはその甲冑に、自らの最期を見る
<狼騎士の兜より>
凶悪なダークレイスたちと戦い続けていれば、不死隊の中にも犠牲者は生まれたのではないでしょうか
それが不死の同胞を狩り続ける結末へと至ったのではないでしょうか
あいつらは多分、死に場所を探していたろうから…
王だ、英雄だと、こんなものは呪いだよ
<脱走者ホークウッドの台詞より>
マヌスと闇の子
マヌスは無印主人公に倒されて、宵闇は救出されました
朽ちた巨人は大樹へとその姿を変えた
死は終わりではなく、生きとし生ける者は
再生の環のなかにある
ならば、その環の外に出た者は
いったいどこへ行くというのだろうか
<巨人の樹の実の種より>
生命の環から外れているということは、
通常の不死人に生殖能力はないと考えられます
私はかつて暗闇の中で生まれました
遥か昔、深淵の中にあった「父」の滅びと共に
無数にわかれた闇の欠片
そのひとつが、私だったのです
<沈黙のアルシュナの台詞より>
しかし、マヌスには生殖能力がありました
経過はどうであれ、小人に属する者から、闇の子という子孫が誕生したのです
ただ、闇の子が小人ではなく闇の子であるからには、闇の子は小人と何かのハーフです
すなわち、闇の子の母となった何かが存在するはずです
それがマヌスが憑依した宵闇であるのか、深淵そのものが母であるのかは分かりませんが
本来小人が迎えるはずだった闇の時代とは、決して不死人亡者が徘徊するだけの世界ではなく、ある種の生命が育まれる世界であったはずです
もっとも、マヌスは狂った小人と思われるのでそれも可能性の一つに過ぎませんが
王様になるなら婚姻も契りもちゃんとありますので、亡者の雄雌による新たな生の営みが存在したのではないでしょうか
それぞれの目的
[カアスの目的]
カアスの目的はやはり、邪魔なアルトリウスを消し去ることにあったと思います
しかし、マヌスを起こした時点でその目的はほぼ達成されており、未来から主人公を連れてくるなどの複雑な根回しは必用だったのか?という疑問が残ります
ですので、カアスにはその先の目的が有ったのではないでしょうか?
目的1.マヌスが邪魔だった
奴らは、だめだった
真実の価値を知らず、ただ力に慢心した
…貴公には、期待しておるぞ
カアスは闇の王に対し、矜持のようなものを求めています
亡者となり、正気を失うなど
そんな凡夫が、我らの王であるものか!
<ロンドールのユリアの台詞より>
力に慢心する公王や、人間性を暴走させるマヌスは王には相応しくないと考えるはずです
なので、彼らを誅し、かつ狂わぬ者こそが闇の王に相応しいと考えていたのではないでしょうか
目的2・王候補に暗い穴を穿つ
…貴公、王の証を捨てたのだな
闇の王になる条件に暗い穴が必須であるなら、王の候補である主人公に先にその穴を空けてしまおうという算段があったのかもしれません
…なあ、みんな、俺は王になった…
…弱い火とて、世界を繋いだんだ…
…だから、許しておくれ。許しておくれよ…
…そんなに責めないでおくれよ…
<クールラントのルドレスの台詞より>
ルドレスは小人であり、かつて火を継いだ薪の王です
小人であるからには暗い穴が空いているはずです
そして、クールラントは多くの錬成炉とともに失われたようであり
この結果を招いたのは小人の火継ぎであったのかもしれません
ルドレスは火の炉が閉ざされた後に一部の火を継いだと考えられますので
もし、火の炉で直に暗い穴を持つ主人公が火を継いでいたとしたら
具体的にはどうなるかは分かりませんが、良くない事態を招いたのではないでしょうか
宵闇が居なかったらシリーズは続いてなかったのかもしれません
[シースの目的]
割れたペンダントの所有
ゴレムによる宵闇の確保
ウーラシールとのコネクション
アノールロンドでの地位
実は今回の騒動に不可欠な存在はシースです
シースが闇の時代にどれ程の興味があったのかは分かりませんが、彼は研究、実験、探求を求める人種です
このウーラシール騒動も、ある意味ではシースの実験場だったのかもしれません
これ以上は長すぎて嫌になってきたので、別の機会に回します
[素晴らしきチェスターの目的]
チェスターさんは主人公がアルトリウスと戦う前からウーラシールに滞在していました
そして、主人公がウーラシールでの事を終えるまで、主人公にちょっかいを出した以外に彼に動きは無かったように感じられます
だとすれば、彼は主人公と出会う前に目的を済ませていたか、主人公がウーラシールを去った後で事を成すつもりであったはずです
チェスターさんはおそらく闇の派閥の人で、主人公と同じく未来からやってきたひとです
ということは、この考察の理屈では彼もまた未来で宵闇に接触していなければならないのです
宵闇の魂(穢れた火防女の魂)は未来へと受け継がれているので、チェスターさんは主人公よりも先の時代からやってきた可能性があります
そうだとすれば、それは主人公により火が継がれた後の世界であり、彼は闇の時代が訪れなかった事を知っていたはずです
そしてチェスターさんは主人公のことを火を継ぐ人物であると認識していたのかもしれません
つまり、チェスターの目的は未来の情報をカアスたちに伝えることにあったのではないでしょうか
それにより、カアスは未来を変えるための手段を取れるわけです
[カアス側]
あらかじめチェスターさんか、その祖先にあたる人物にマヌスのペンダントの片割れを託し
火継ぎ後の未来より過去へと戻ってくることを頼む
[チェスター側]
火が継がれた先の未来にて、宵闇かその魂を受け継いだ人物に観測される
宵闇との因果を得ることで、マヌスの腕にわざとつかまり過去へ至る
カアスへ火が継がれた正確な時期と、火を継いだ人物の情報を伝える
[シース側]
カアスからの情報により、火が継がれる直前の時代にて偶然を装い主人公と宵闇の因果をつくり、主人公が過去へ至るよう罠を張る
これが、ウーラシールのマヌスを起こして主人公に闇の穴を空ける計画の全貌だったのかもしれません
つまり、様々な因果を利用した計画だったのです
グズグズですが、すべてが偶然と考えるよりは幾分現実味がある気はします
貴方に炎の導きのあらんことを
「貴方に炎の導きのあらんことを」
エリザベスと宵闇は別れ際に同じ口上を述べます
なのでこれは、ウーラシールに伝わる口上なのだと考えられます
また、3の祭祀場の火防女もこれと同じ口上を述べます
そして、この口上に良く似た別の口上が存在します
「貴方に火の導きのあらんことを」
没落したアストラにおいて
上級の騎士に与えられたという兜
アストラの名は郷愁と共にあり
アンリもまた、それを求めたのだろうか
名を知るばかりの遠き故郷に
<上級騎士の兜より>
アンリは故郷で暮らしたことがありません
なのでおそらくは自分で故郷について調べたのではないでしょうか
もし「火の導きが~」がアストラに伝わる口上なのだとしたら、ウーラシールとアストラには文化的な繋がりを持つ可能性があります
アストラは無印開始時点ですでに亡国となっていますが、無印にはアストラ出身者が多く登場しています
アストラのソラール
アストラのアンドレイ
聖女アナスタシア
不死の王子リカール
不死院で鍵くれるひと
真鍮でできた双眼の遠眼鏡
遠くの景色が大きく見える
アストラの名工の手になる、非常に進んだ道具
<双眼鏡より>
現代に置いてなお、進んだ技術力を有していたのなら、アストラは無印の時間からそう遠くない過去に滅びた国であると考えられます
名も知らぬ騎士の鎧
火を防ぐブルーのサーコートの紋章からも
恐らくはアストラの上級騎士のもの
かの騎士は、不死として使命を持ちながら
不死院で斃れ、亡者となり果てたのだろう
<上級騎士の鎧より>
これが火を防ぐ紋章らしいです
…ああ、それと…これも、君に託しておこう…
そして、元をたどれば主人公のエスト瓶も上級騎士の鍵くれるひとの所有物でした
アナスタシアのアストラ、そして宵闇のウーラシール
この二つの国は火防女のルーツに深く関係がありそうな気がします
コメントをお書きください
しょしんしゃ (日曜日, 29 11月 2020 00:48)
今DLCクリアしてきてこちらを拝見したのですが、なるほど!
ゲーム中は必死すぎて小ロンドの死体の山が溺死させられた市民のものってことすら意識が向かないし、気づかされることばかりです…ダークレイスってこんなにやばい存在だったのか
・ (火曜日, 29 12月 2020 22:18)
こんな長いの読んでくれてありがとうございます
Dok (水曜日, 10 4月 2024 02:45)
宵闇の指冠といい、宵闇の頭冠といい、宵闇関連の装備ってどれも自分のHPを減少させたり魔法耐性を減らしたりするのと引き換えに魔法の威力や使用回数を増やすんですよね。姫君に与えられた品物にしてはやけに攻撃的で、一種の呪いの装備みたいな効果であることが気になってましたが、生まれた時点で不死人になる(される?)予定だったんですかね。
・ (火曜日, 16 4月 2024 00:52)
ご拝読ありがとうございます。
宵闇の出自は謎なので憶測になりますが、ベルカやシースの手によって不死として(不死となるように)生まれてきたのかなと思っています。
攻撃的な魔術が無いウーラシールなのに、呪いのような指冠や頭冠を与えられた彼女には、不死人の姫としての意味合いがあったのかもしれないですね。